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日記

西巣鴨中の歯みがき指導

豊島区大塚のインプラント・矯正・審美歯科・歯周病専門医の仙田歯科医院、仙田です。
昨日の午後は、学校歯科医を務める西巣鴨中で歯磨き指導を行ってきました。通常は歯科講話と歯磨き指導をセットで行うのですが、今年は緒事情により6月の頭に歯科講話を行い、昨日歯磨き指導という様に分けて行いました。なので昨日はちょこっと気楽でした(^^)
東京都歯科衛生士会の衛生士さんの懇切丁寧な歯みがき指導を、生徒達は集中して熱心に聞き入りそして実践しておりました。
先月の歯科講話は、熊本大地震が有ったばかりだったので、テーマ「なぜ歯みがきは必要なのか? 災害時の健康を守るためにも歯みがきは重要です。」と題してお話ししました。阪神淡路大震災では建物につぶされた方、火災で亡くなった方が6,402名もいらっしゃいました。震災関連死は922名、そのうち最も多かったのが肺炎で223名でした。これは24,2%にも達します。それらの多くは誤嚥性肺炎と推測されています。避難所での劣悪な環境に加えて、極端な水不足から口腔内の清掃が不備になり高齢者の誤嚥性肺炎の要因となり多数の死者を出したと推測されています。また、避難所でのインフルエンザの集団感染も起こり、ここでも少なからぬ命が奪われました。インフルエンザの予防にも口腔ケアが有効である事は知られています。豊島区の小学校のデータでも、お昼の歯磨きがインフルエンザ予防に有効だった事が証明されています。
歯科講話や歯磨き指導をさせていただいた中学校一年生は、1年生の終わり頃東日本大震災が有ったと思います。6~7歳だったので、まだ永久歯は6歳臼歯や前歯が数本はえた頃だったわけです。まだご家族の方に仕上げ磨きをしてもらっていた頃です。1年生ですから地震当時の恐かった事を覚えている人も少なく無いと思います。東京でもコンビニやスーパーから色々な物が消えてしまいびっくりしたのを覚えています。お水やお米などは真っ先に無くなってしまいました。今後M8クラスの首都直下型地震がいつおきてもおかしく有りません。避難袋などの防災袋の用意などはご家族の方がしておられるでしょう。もし大地震が有り避難所では日常生活と同じように歯磨きが出来ないかもしれません。避難所でも歯や口の健康を保てるように、避難袋に次の物も入れてもらいましょう。歯ブラシ、歯磨きペースト、マウスウォッシュ、キシリトール入りなどのガム、ウェットティッシュなどです。歯磨きが出来ない場合は、食後にガムを噛んだり、良くうがいをしたりウェットティッシュなどで歯を拭いましょう。
しかし大地震は今起こるか、何年後に起こるかは誰にもわかりません。地震の事や防災の事は頭の片隅に入れるだけで結構です。今はとても恵まれた環境に有りますので、普段からお口の健康に気を配り、出来れば給食の後、昼休みにも歯磨きをしましょうね。
と言った事を、虫歯や歯周病と全身疾患についてと共にお話させて頂いたのでした。昨日はその感想を養護教諭の先生に読ませて頂きました。「お昼も歯磨きをしたいと思う」、「規則正しい生活をします」など生徒みんなの感想を読み嬉しく思いました。そして、仙台で被災された生徒がいて、その際「2〜3日歯磨きができませんでした。備蓄品に歯磨きセットも加えたいです」という感想を書いてくれました。あの恐ろしい幼心の記憶の中に、歯を磨けない不自由さをしっかりと覚えていたんですね。どんなにか恐く、そして様々な事に不自由をされたんですね。
色々と考えさていただいた歯みがき指導でした。
 

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