インプラントへのマグネットの応用

他院にてお入れになった上顎ブリッジの土台となる歯がだめになってしまい、全ての歯が抜歯に至った患者さんです。
現在数回に分けて、インプラントによる治療を行っております。
先日前歯部インプラントのPTV(骨接合の指標となります)が-2と安定しました。
そこで、現在仮の入れ歯を入れて頂いていますが、義歯の安定と義歯を小さくし最終形に近づけていく目的で磁性アタッチメントを装着しました。
マグネットキーパー装着時  マグネットを装着した義歯
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インプラント専用設計の、キャップ式磁性アタッチメント(MACS:Magnetic Attachment of a Cap Shape)、通称 マックスシステムを使用しています。
インプラントへのマグネット応用の利点は、
「インプラントの保護(優しさ)」
「義歯のバリアフリー化(使いやすさ)」
「審美補綴(美しさ)」
が挙げられ、さらに、
バーアタッチメントのように連結する必要がないため植立位置に制限がない、
また天然歯との併用も容易におこなうことができる、
機械的維持力を用いたボールアタッチメントなどと比較しても/長期使用に伴う維持力の低下がない/側方有害力への緩衝/着脱にともなうインプラントへの負荷がない、
など様々な利点が有ります。
現在インプラントを部位ごとに埋入している段階で、最終的には違和感が少なく十分なリップサポートの獲得できるオーバーデンチャーか、ボーンアンカードブリッジをお入れする予定です。
 先日は左上臼歯部にソケットリフト法を用いて2本のインプラントを埋入しました。
上顎洞底を挙上し埋入    使用したβーTCP(骨補填材)
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以前上顎には連結されたブリッジが入っており、歯周病と咬合性外傷によって骨が大きなダメージを受けて吸収していました。
骨吸収が著しく十分な長さのインプラント埋入は不可能です。
ボーンアンカードブリッジではリップサポート(唇やほっぺたの膨らみ具合)の獲得が不十分になる可能性もあります。
義歯のバリアフリー化(使いやすさ)や、将来の清掃性も考慮すると、インプラントへのマグネットを応用したオーバーデンチャーも有効と思われます。
治療過程においてもマグネットは義歯の安定が得られるため大変便利な装置です。
右上臼歯部へのインプラント埋入を行った後、インプラントの状態、義歯の安定性や患者様の使い勝手等を考慮して最終的な補綴物を作製して行く計画です。
6年程前にMACS研究会に入会し、積極的にインプラントへのマグネットの応用を行っております。
MACS研究会

投稿日:2008年2月26日  カテゴリー:症例vol.4, インプラント

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